換気口とは・・・

2021-06-25

換気口

換気口の交換工事を行いました。

           元々の換気口

            まずは外していきます

             新しく取り付けた換気口を水平器でチェック

            取替完了

換気口がなぜ必要なのか

壁や天井にある換気口。現在では法律により、新築物件には、原則的に換気設備の設置が義務付けられています。

最近の住宅は、高断熱で高気密なものが主流となっています。そのおかげで外気温の影響を受けにくく、1年を通して快適な暮らしに役立つというメリットがありますがその一方で、シックハウス症候群の原因となる化学物質、外から持ち込んだ花粉やPM2.5などが室内にたまり、生活臭も部屋にこもりやすくなるというデメリットもあります。


実はシックハウス症候群への対策が、換気設備の設置が義務付けられるきっかけでした。

シックハウス症候群とは、建材や家具の材質、日用品などが発する有機化合物が原因となって、頭痛やめまい、吐き気、のどの痛みなどが起こるものです。

建物の気密性の向上とともに、こうした症状を訴える人が増えてきたことが問題視され、2003年(平成15年)の建築基準法改正で、住宅を含むすべての建物を対象に、部屋の空気を強制的に換気する、24時間換気システムの設置が原則的に義務化されました。


24時間換気システムには、給気・排気ともファンを使って機械的に行う方法、給気をファンで行い、排気は自然に行う方法、逆に給気は自然に行い、排気はファンで行う方法などがあります。

今回のお宅は、各居室に設けた換気口から自然に取り込んだ新鮮な空気を、洗面所・浴室・トイレ・キッチンなどに設けた排気ファンから排出する換気システムです。


こうした24時間換気システムには、暖房器具の使用で発生した、水蒸気や湿気を外に逃がす役割もあります。水蒸気や湿気が室内にたまると、窓や扉が結露してしまい、カビが生えたり、建物の躯体が腐敗したりする原因になりますが、建物内の空気の入れ替えを常時行うことで、そうした状況を防ぎやすくなります。

換気口を正しく使うためのポイント

冷暖房の効きが悪くなりそうで、ついふさぎたくなってしまう換気口。でも閉めてしまうのはNGなんです。


ポイント①換気口は開けたままにする!

換気口の多くは、換気口についてるつまみを回したりシャッターを閉じたりして開閉ができるようになっています。しかし、化学物質が私たちに与える影響、においやカビ、結露の発生は24時間待ったなしですから、部屋の空気は常に入れ替わっていることが大切。“定期的な換気”と称して換気口を時々開閉するのではなく、台風や吹雪などで雨や雪、風が極端に強まる時以外は開けたままにして、換気システムを24時間稼働させるのが基本です。

冬場など、外気温が低い場合は、つい閉めたくなるかもしれませんが、実は換気口による換気で奪われる熱は思っているほどではありません。熱の多くは窓から逃げてしまいます。

ただ、換気口のすぐ前は冷気が直接入ってくるため、寒く感じるかもしれません。その場合はソファやデスクなど人が長時間いる場所を換気口から離してください。

また、換気口を家具などで塞いでしまうと空気の通り道がなくなり、効率的な換気が出来ず部屋の空気が悪くなるだけでなく、室内の気圧が下がって、サッシ窓やドアの開閉にも影響が出る場合もありますので注意しましょう。


ポイント②定期的にフィルターを掃除する!

換気口の内部にはフィルターが付いていて外気のほこりや汚れなどを室内に入れないようになっています。換気口のお手入れをせずに長年使い続けていると、ゴミや汚れがたまり換気の効率が低減することがあります。外からは汚れが目立たなくてもふたを開けてみるとフィルターが真っ黒なんてことも・・・

換気口近くの壁が黒く汚れている状態なら、換気口内には相当汚れがたまっていると考えて良いでしょう。こんな段階になる前に、壁の汚れに気が付いたらすぐにお手入れをオススメします。

健康で快適な毎日の為に

部屋の空気は目に見えませんが、化学物質や花粉、生活臭などが含まれています。空気をきれいにするなら、空気清浄機を使うことも考えられますが、空気清浄機でシックハウス症候群の原因となるすべての物質を取り除くのは難しいと言われています。

ひと昔前の木造住宅なら材質の間に隙間があり、気密性がそれほど高くなかったため、自然と空気の循環がありましたが、最近の高断熱、高気密の住宅はそうはいきません。このため、各住宅に設置されている換気口を正しく使えば、住まいに常に新鮮な空気が流れるようになり、カビや結露を防ぐことも可能になり、シックハウスやカビなどからくるアレルギー症状の軽減にも役立ちます。


健康で快適な毎日を送るために、換気口の存在をもう一度見直し、適切な使い方とこまめなお手入れをオススメします。

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